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「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」のレストラン&アートの旅

ロビー 森の神話
「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」内には、朝食とディナーをビュッフェスタイルで提供する「青森りんごキッチン」とディナーのみ営業しているフレンチレストラン「Sonore(ソノール)」(以下、ソノール)と2つのレストランがある。青森県は、日本海、太平洋、津軽海峡と海に囲まれた県で魚介類が豊富であり、白神山地などもあるため海の幸だけでなく山の幸もあり、食材の宝庫なのだ。

フレンチレストラン「Sonore」は奥入瀬渓流の自然をイメージしたインテリア。
星野リゾート 奥入瀬渓流ホテルにある「ソノール」は、素材の味を生かした料理とワインのマリアージュに重きを置いているフレンチレストランである。フランス産を中心に世界中から厳選されたワイン約150種類、2000本がセラーで保管されている。

「ソノール」とはフランスの音楽用語で、朗々と響かせてという意味があり、奥入瀬渓流の自然と料理とワインのそれぞれが響き合うということを表現しているのだという。春から秋にかけては、渓流沿いのテラスでアペリティフを楽しめる。私の行った冬の時期は1日1組限定で、雪景色の中で極寒アペリティフができるのだそうだ。季節の良い時期だと1時間くらい楽しむゲストもいるのだとか。私は雪景色を眺めながら暖かい店内でアミューズとシャンパーニュをいただいた。

渓流アペリティフ
3月に訪れた時は冬メニューで、4月から春のメニューに変更になったため、メニュー構成と写真で冬メニューを振り返るという形でご紹介して、春メニューも掲載する。
ソノールのメニュー構成は、アミューズ、前菜、メイン、デザートを含む全9皿で、前菜の一つには、青森の郷土料理をフレンチにアレンジした料理が入るというスタイル。例えば、冬メニューでは、津軽地方の郷土料理として知られる「じゃっぱ汁」を、冬に旬を迎える鱈の白子を使用して青森らしさを表現。この料理の要素にフレンチの技術、技法を加えることで、じゃっぱ汁が洗練された逸品に仕上がっていた。春のメニューでは、南部地方の郷土料理である「かっけ」がメニューに入るという。どのような一皿になっているのか、後ほど写真で紹介する。ワインはシャンパーニュを入れて9種類のワインが提供されるペアリングが断然オススメだ。




烏賊のタルト
郷土料理「じゃっぱ汁」をフレンチにアレンジ
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室内で楽しんだアペリティフ
干し海鼠 トリュフ
鮪とビーツの色鮮やかな一皿

牛 百合根 黒大蒜

りんごのデザート
冬のメニューの前菜は烏賊を使ったタルトに、凍らせた青りんごを目の前で削り、全体にトッピングするという客席でのパフォーマンスがあり、五感で楽しめる一皿だ。青森県産鮪と同県産のビーツと長芋を合わせた色鮮やかな前菜、干し海鼠とトリュフを合わせた料理など、海鮮は全て青森県産を使用している。メイン料理の牛肉は、料理長の岡 亮佑シェフが惚れ込んだもので、生産者との交渉を重ねて取引を開始することができたそうだ。牛肉を炭火焼きにして、にんにくと味噌のソースでいただく。コースの締めはリンゴを使った3種類のデザートとハーブティ。りんごを使用したデザートも奥が深い。
(*メニューや食材の産地は時期により異なる可能性があります)