People
旅の必需品
株式会社APOLLO一級建築士事務所の代表取締役・建築家の黒崎敏氏に「旅の必需品」について伺いました。
マッシブな外観のプライベートレジデンス「ortho」
編集部(以下A):黒崎さんは海外にはどれくらいの頻度で行かれますか?(2019年まで)
黒崎氏:4月~6月にヨーロッパを中心に仕事で年に数回行きます。打ち合わせでイタリア、イギリスに行く他、アートバーゼル、ミラノサローネなどにも参加します。仕事内容にもよりますが、4泊~5泊から2週間くらい滞在することもあります。
A:黒崎さんの職業は建築家ですが、アートやインテリアなどトータルに扱っているのでしょうか?
黒崎氏:欧米では、インテリアデコレーターがクライアントのライフスタイル、部屋のコンセプトなどを踏まえて、家具、アート、インテリア小物など細部に到るまで備品を調達して、世界観を作り上げています。日本ですと、インテリア、家具、植木など、それぞれの専門家が担当することが多く、建築家がクライアントの世界観を統合するためにトータルコーディネーションをするので、各専門家を束ねる必要があるのです。そのためにアートバーゼルやミラノサローネなど大規模な展示会を毎年視察します。
A:アートバーゼルでギャラリーの人と知り合うことで情報を得やすくなりますし、世界的規模の展示会は行く価値がありますね。
黒崎氏:アートの世界は大きく分けて、インテリアアートとリアルアートがあります。インテリアアートはおおむね100万円以下程度のもので、インテリアの一部となるアートです。リアルアートはオークションなどで取引されるようなビッグネームのアート作品です。アートバーゼルはリアルアートの方ですが、両方を知る必要があるので毎年行きます。
「ortho」リビングルーム
A:イタリアでは、アート作品(インテリアアート)は家具屋が買うと聞いたことがあります。
黒崎氏:家具ブランドは、ブランドの世界観と相性のよいアーティストやアート作品を見つけてコーディネーションを強化しています。家具のデザイナーでアートディレクションをしている人も多いです。例えば、イタリアのモルテーニは家具デザイナーがブランドイメージに合うアート作品を自分たちで調達して、ショールームでブランドの世界観を作り上げています。
A:黒崎さんはグローブ トロッターとモルテーニのコラボレーションした限定商品のディレクターをされていました。(詳細はこちら)(※展示期間は終了しています)
海外出張では、滞在期間が長いと荷物も相当な量になりませんか?
黒崎氏:出張先では、デザイナーやエンジニア、ブランド担当との打ち合わせの他、会食やパーティが数多く予定されているため、シチュエーションに合わせて洋服や靴などのワードローブを数種類持参する必要があり、その代わり出来る限りアンダーウエアなどを減らしたいと考え、MXPを愛用し始めました。
A:旅の必需品は「MXP」の商品なのですね。MXPを知ったきっかけを教えてください。
黒崎氏:知人が有名セレクトショップのバイヤーで、毎年パリコレクションに行く際に身につけていた「MXP」を勧められて、3年ほど前から使用しています。MXPのものは速乾性が高いので、ホテルの部屋で夜に洗濯しても翌朝には乾きますので、持参する枚数を減らせるので重宝しています。
A:MXPはゴールドウインが開発した機能性ウエアだとか。
黒崎氏:スポーツウエアメーカーのゴールドウインとJAXAが共同で開発した宇宙下着「MXP」は、消臭効果のある機能性ウエアです。機能だけでなく着心地も良くファッション性が高いところも気に入っています。ストレッチが効いているものでも、締付け感がなく運動にも最適です。肌触りもよいので着けていないような心地よさもあります。また、ヨーロッパ滞在中は春や夏でも昼と夜で寒暖差がありますが、インナーで温度調節できる機能のあるMXPを着れば解決するので便利です。とにかくレベルが高い商品なのです。アンダーウエア、ソックスなどメインの商品は全て使っています。薄くてかさばらなくてなおかつ機能的と出張には欠かせないアイテムです。メンズの「ファインドライクラシックボクサー」と「ファインドライショートスリーブVネック」を持って行くことが多いです。
ファインドライショートスリーブVネック
ファインドライクラシックボクサー
A:MXPは海外では注目されているのでしょうか?
黒崎氏:日本のブランドは技術力があるのでデザインが認められると世界中から注目されるようになります。MXPは海外のデザイナー、スタイリスト、バイヤーが注目しているブランドでもあるのです。
A:ありがとうございました。
MXPの詳細はHPをご覧ください。
APOLLO Architects & Associates
代表取締役 / 建築家 黒崎 敏
大手メーカーの商品開発、設計事務所主任技師のキャリアを経て2000 年に自身が主催するAPOLLO を設立。
邸宅、ヴィラ、リゾートホテル、商業施設の設計の他、企業の商品開発やブランドデザインに関わる。
世界的デザイン賞であるWallpaper Design Award で「BestNew Private House」を受賞するほか、
Archiproducts Design Awards では5年連続日本人審査員を務めるなど、海外でも高い評価を得ている。